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巨大な鞴 を吹くような、噴火口の唸りだけが聴える。音は強くも弱くもならず、のそのそしていると、ハタとその唸りが止んで、山じゅう爆発でもしそうな恐怖を伸子に与えた。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:73% 作品を確認(青空文庫)
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噴火・溶岩・マグマ
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前後の文章を含んだ引用
......を、蜒々 ただ一筋の細道が三斗小舎の方角に消えている淋しい行手。下の遠い山並。それらはじっと午後二時の太陽に照りつけられている。石ころの転がる音もしないところへ、巨大な鞴 を吹くような、噴火口の唸りだけが聴える。音は強くも弱くもならず、のそのそしていると、ハタとその唸りが止んで、山じゅう爆発でもしそうな恐怖を伸子に与えた。 「行きましょうじゃあないの」 「うむ」 道の嶮しさ、自然から受ける威圧。二人は黙って、一気に坂を踰 えた。 「やっと来た! よく我慢しましたね。私は、きっと中途で引き......
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(噴火による灰で)四辺の一切の草木が皆雪のように真白になっている
長与善郎 / 陸奥直次郎 amazon
石灰工場の白い粉が風に巻き上げられて、フロント・グラスの前を幕を引いたようにとおりすぎた。
安岡 章太郎 / 海辺の光景 amazon
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むくむくと透視のきかない煙幕が盛り上がる
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
明るく冴えた秋空に濛々と立ち昇る黒煙
海音寺 潮五郎 / 武道伝来記 amazon
一条の細い煙が、朝の微風になぶられて、ためらうように揺れる
大岡 昇平 / 野火 amazon
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