ふかえりはそのまま（騎乗位）の姿勢を続け、蜜を吸う虫のように、天吾の精液を最後まで効果的に搾り取った。文字通り一滴残らず。

武内の上でせわしげに動きだした鈴子の体

それからまた二人はしゃべらなくなる。あらゆる種類の体液で互いを汚し合いながら、離脱のための激しいダンスを踊る。さっきよりもっと強い刺激を必要としている水島の、あらゆる望みをかなえようと夢中になる。十和子なしでは生きられないと、水島に骨の髄までそう感じさせるためには、どんなことをすればいいのか？　二つの肺から吐き出される湿った息で、部屋全体が白く霞んでいく。

わたしは目の前の、自分を抱いている男の背に腕をまわし、男の身体の重みを受けながら、その男のことが好きだ、気にいっている、などと心の底から思うのだった。

無気力な情事に出かけて行き、倦怠を拾って帰ってくる

会えなかった時間を埋めるかのように激しく愛し合う

一日一日と、まるで仔犬が大きくなるように、愛も成長するものなのよ

自分は疲れているのだ、とティエンは思った。サユリに恋をして以来、彼は常に身も心も彼女のために 毛羽立たせていて、休むことができなかった。

武内の上でせわしげに動きだした鈴子の体

彼女が笑うと 微かにまわりの空気が膨らむ。