ずっと朝靄がわたしを包んでいた。まつげがしっとり冷たくなった。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 ページ位置:51% 作品を確認(amazon)
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霧・かすみ・もや
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......犬がじっとこちらを見ていた。三月三十一日 十九週+一日 今日のバイト先のスーパーは遠かったので、かなり早起きをしなければいけなかった。駅までの道を歩いている間、ずっと朝靄がわたしを包んでいた。まつげがしっとり冷たくなった。 このバイトの好きな所は、もう二度と立ち寄ることもないような、見知らぬ街のスーパーで働けることだ。遮断機があって、自転車置場があって、バスターミナルがある、小さ......
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霧・かすみ・もやの表現・描写・類語(雨・霧のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(ひどい霧で人々が、光の)輪の中にうようよと音もなく蠢く、ちょうど海の底の魚群のよう
池谷 信三郎 / 橋 amazon
霧が剥ぐように消える
本庄 陸男 / 石狩川〈上〉 amazon
往来には厨 の煙とも夕靄 ともつかぬ薄い霧がただよって
有島武郎 / 或る女
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静かな雨が野面を、丘を、樹を仄白く煙らせる
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
陰鬱な小雨
宮本百合子 / 伸子
商店街の店は将棋倒しのように次々と店先にビニールシートをかけはじめた。少し迷ったが、走れば五分だ。私は意を決して雨の中に飛び出した。
吉本ばなな / うたかた「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
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