もんじゃ焼きはなんか、お好み焼きに進化するまでの前段階みたいやね

もんじゃ焼きというのはもともと子供のおやつで、具はせいぜいキャベツと干した海老ぐらいだが、ここの「お好みもんじゃ」は具をたくさん入れている。子供のおやつを大人でも食べられるものにグレードアップしたものだが、あなどれない。

鉄板で焼いてアツアツのものをヘラで押し付けてそのヘラで食べるのが正しい作法である。ソースの味が何とのたまらない。

（どんどん焼き）どんどん焼きはもんじゃよりもランクが上だ。溶いたものが濃くて固くて屋台でも食べやすい。

焼いた具の真ん中に粉とき汁をジャーっとあけて、周囲に洩れてどこまでも流出しようとするところを、四方から金べらでシャッシャと中央に押し戻し、グチャグチャやる。その名状しがたいグチャグチャのものをフーフー言いながら食べるのがもんじゃの醍醐味。

鍋の湯が立ち騒ぐ

熱くてモウモウと湯気の立つお椀の中は実だくさん。大根、人参、里芋、ごぼう、じゃがいも、コンニャク、玉ねぎなどの小片がひしめき合って色とりどり。

湯気がうれしい鍋の夜

重箱に飾り、保存がきくお正月の料理。これは「神様をお迎えした新年に台所を騒がせてはならない」という考えによるものであり、また普段忙しい女性が正月の三が日に休めるようにという思いによるものでもある。

やはり雑煮は正月という華やかさと爽やかさの中で食べるべきものである。ゆっくりとくつろぎ、明日の仕事をしなくてもいいという安らぎの中で食べてこそ、味わいも深いというものである。その意味では、雑煮はまさに正月の食べ物で、正月のために日本人が編み出してきた味ともいえる。