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ぼーっと煙 った霧雨 のかなたさえ見とおせそうに目がはっきりして
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:37% 作品を確認(青空文庫)
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はっきり見える・浮かび上がって見える
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前後の文章を含んだ引用
......然な物のいいかたになるに決まっている。そうかといってその船員には無頓着 にもう一度前のような幻想に身を任せようとしてもだめだった。神経が急にざわざわと騒ぎ立って、ぼーっと煙 った霧雨 のかなたさえ見とおせそうに目がはっきりして、先ほどのおっかぶさるような暗愁は、いつのまにかはかない出来心のしわざとしか考えられなかった。その船員は傍若無人 に衣嚢 の中から何か書いた物を取り出して、それを鉛......
単語の意味
煙る・烟る(けむる・けぶる)
煙る・烟る・・・霧やかすみなどで辺りがぼやける。白煙や色のある煙がもくもくと出て、辺り一面に広がる様子。
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光景が、スイッチを入れた(ブラウン管)テレビのように鮮やかに浮かんでいくる
佐藤 愛子 / 窓は茜色 amazon
(滲む)彼の推察は月の暈(かさ)のように細君の言外まで滲み出した
夏目 漱石 / 道草 amazon
目を射るようにはっきりと白く見え出した。
長塚 節 / 土 amazon
輪郭をはっきりあらわす
梶井基次郎 / 橡の花
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分らない――朦朧 と靄 でも隔てて見るように
吉川英治 / 無宿人国記
彼を見たにしても、その眼にはなんの表情もあらわれない、犬か猫でも見るような、まったく無縁な眼つきであった。
山本 周五郎 / 青べか物語 amazon
「もう私は十分頂いたから」そう言って、ちらりと勲を見る。その素振りも、勲がいなければ違った答えを口にしていたというような意味合いに感じられた。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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