外の景色はわからない。一面の闇だ。背後になにかを隠しているのではなく、どこまでいっても涯のないような、深い闇。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 ページ位置:6% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
暗い・闇
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......っとうしいだけだろう。ただ、自分の家族が一人いなくなった、もう二度と会えない、そのことにほんの少しでも感情が揺れてくれれば、それだけでいい。 窓に顔を近づけた。外の景色はわからない。一面の闇だ。背後になにかを隠しているのではなく、どこまでいっても涯のないような、深い闇。 ああ、俺はひとりぼっちなんだな、と思った。 三十八年生きてきて、数えきれないほどのひとに出会い、いくつもの──ときにはがんじがらめにされてしまうほどたくさんの......
単語の意味
景色(けしき)
景色・・・風景。眺め。とくに、自然の眺め。
ここに意味を表示
暗い・闇の表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
眼は闇の中に、梟 のようになっていた。
吉川英治 / 銀河まつり
(闇は)街道を呑 み込んで
梶井基次郎 / 闇の絵巻
梶井基次郎 / 闇の絵巻
闇が木立をかすめる風のように、死の恐ろしさを心に運んでくる
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
このカテゴリを全部見る
「光と影」カテゴリからランダム5
店屋の明りは、二人が歩いている間にも、歯が抜けるように、あっちこっちで消えていき
石坂 洋次郎 / 山のかなたに amazon
ライトがボーっと霞んだ幕のように近づいてくる
ピート・ハミル(訳 常盤新平) / ブルックリン物語 amazon
同じカテゴリの表現一覧
光と影 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ