TOP > 暮らしの表現 > 事件・事故 > 麻薬・覚せい剤・ドラッグ
部屋では中央に拳程もあるハシシが香炉で焚かれ、立ち込める煙は呼吸のたびに否応なく胸に入ってくる。三十秒もたたないうちに完全に酩酊する。からだ中の毛穴から内臓がドロドロと這い出し、他人の汗やら吐く息が入り込んでくるような錯覚に陥いる。
特に下半身は重い沼につかったように爛れ、口は誰かの器官をくわえたくて、体液を飲み込みたくてムズムズしている。皿に盛られた果物を食べワインを飲むうちに、部屋全体が熱の冒され始めて、自分の皮膚を引き剥がして欲しいと思う。ツルツルした油にまみれている黒人達の肉体を体内に入れて揺すりたいと感じている。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
麻薬・覚せい剤・ドラッグ
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
単語の意味
立ち込める・立ち籠める(たちこめる)
下半身(かはんしん・しもはんしん)
肉体(にくたい)
胸(むね)
立ち込める・立ち籠める・・・煙や霧などの気体が、あたり一面を覆う。
下半身・・・体の、腰から下の部分。⇔上半身(じょうはんしん・かみはんしん)。
肉体・・・肉から構成されている体。生きている人間の体。生身の体。
ここに意味を表示
麻薬・覚せい剤・ドラッグの表現・描写・類語(事件・事故のカテゴリ)の一覧 ランダム5
部屋では中央に拳程もあるハシシが香炉で焚かれ、立ち込める煙は呼吸のたびに否応なく胸に入ってくる。三十秒もたたないうちに完全に酩酊する。からだ中の毛穴から内臓がドロドロと這い出し、他人の汗やら吐く息が入り込んでくるような錯覚に陥いる。
特に下半身は重い沼につかったように爛れ、口は誰かの器官をくわえたくて、体液を飲み込みたくてムズムズしている。皿に盛られた果物を食べワインを飲むうちに、部屋全体が熱の冒され始めて、自分の皮膚を引き剥がして欲しいと思う。ツルツルした油にまみれている黒人達の肉体を体内に入れて揺すりたいと感じている。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
「薬が無いと仕事がちっとも、はかどらないんだよ。僕には、あれは強精剤みたいなものなんだ」
太宰治 / 人間失格
このカテゴリを全部見る
「事件・事故」カテゴリからランダム5
前手錠に 腰紐 をくくられた猿回しの猿のような格好で、
浅田次郎 / ろくでなしのサンタ「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
戸棚から銀色の箱に入った細い注射器を取り出した。茶色の小瓶を灯りに透かして液体の量を確かめると、規定分だけ注射器に吸わせて、身を屈めて太股に打った。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
同じカテゴリの表現一覧
事件・事故 の表現の一覧
暮らしの表現 大カテゴリ