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飛行機ががくん、と揺れてはっと目覚めたとき、突如、 「栄子」  が飛び込んで来た。その匂い、画面、感触、すべての情報が私になだれ込んで来た。  私はどぎまぎして、いても立ってもいられなくなり、頭がくらくらした。飛行機はすぐにもとの平和な飛行に戻ったが、私の心臓のどきどきはおさまらなかった。  さっき飛び込んで来た栄子の目、髪、後ろ姿、声、断片として、総体として。そしてつぎつぎと飛び込んでくる二人の思い出。生々しく、鋭く残っていた。じっとしていられなくなって、意味もなくトイレに立った。  銀色の個室で、息を整えた。 「シャイニング」の原作にこういうシーンがあった。主人公の少年が助けを求めて思念を飛ばすのだ。呼んだのか? と思った。栄子の身に何かあったのだろうか?  そうしているうちにやがて、ショックがおさまってきた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:85% 作品を確認(amazon)
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フラッシュバック・走馬灯のように蘇る記憶
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前後の文章を含んだ引用
......、混沌の気配だ。彼はそういうひとで、私はそういうひとにはじめて会ったのだ。 文字がぼんやりし、ラップが遠くに響いていた。うとうとしはじめていたのだ。 その時。 飛行機ががくん、と揺れてはっと目覚めたとき、突如、「栄子」 が飛び込んで来た。その匂い、画面、感触、すべての情報が私になだれ込んで来た。 私はどぎまぎして、いても立ってもいられなくなり、頭がくらくらした。飛行機はすぐにもとの平和な飛行に戻ったが、私の心臓のどきどきはおさまらなかった。 さっき飛び込んで来た栄子の目、髪、後ろ姿、声、断片として、総体として。そしてつぎつぎと飛び込んでくる二人の思い出。生々しく、鋭く残っていた。じっとしていられなくなって、意味もなくトイレに立った。 銀色の個室で、息を整えた。「シャイニング」の原作にこういうシーンがあった。主人公の少年が助けを求めて思念を飛ばすのだ。呼んだのか? と思った。栄子の身に何かあったのだろうか? そうしているうちにやがて、ショックがおさまってきた。着いたら電話してみよう、と思った。さっきはこういう具体策は思いつけないくらい動揺していたのだ。 トイレを出て、席に戻ると竜一郎が目覚めていた。「もうすぐ着くよ。......
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後ろ姿・後姿(うしろすがた)
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵(すがた)
後ろ姿・後姿・・・後ろから見た姿。後ろ手(うしろで)。
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵・・・1.身体の形。からだつき。人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
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