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私の一寸知っている簿記とは、はるかに縁遠いものだった。目がくらみそうに汗が出る。生れてかつて見た事もないような、長い数字の行列、数字を毎日書き込んだり、珠算を入れるとなると、私は一日で完全に、キチガイになってしまうだろう。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:35% 作品を確認(青空文庫)
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無理難題・無理な注文
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前後の文章を含んだ引用
......と、三十五円の憂鬱が身にしみて、玉づけだって何だって出来ますと云った事が、おそろしく思えてきた。小僧が持って来た大きい西洋綴りの帳面を開くと、それは複式簿記で、私の一寸知っている簿記とは、はるかに縁遠いものだった。目がくらみそうに汗が出る。生れてかつて見た事もないような、長い数字の行列、数字を毎日書き込んだり、珠算を入れるとなると、私は一日で完全に、キチガイになってしまうだろう。でも私は珠算をいかにもうまそうにパチパチ弾 きながら子供の頃、算術で丙ばかりもらっていた事を思い出して、胸が冷たくなるような気がした。これだけの長い数字が、どれだ......
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複雑・ややこしい・入り組むの表現・描写・類語(ものの性質・特徴のカテゴリ)の一覧 ランダム5
単純そうに見えて単純じゃない。根っこと同じだよ。上に出ている部分はちょっとでも、ひっぱっているとずるずる出てくる。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
封建制そのものが多くの糸で織りなされているように、武士道もまた複雑に 錯綜 している
新渡戸稲造 訳:岬龍一郎「いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 (PHP文庫)」に収録 amazon
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無理難題・無理な注文の表現・描写・類語(状態・状況のカテゴリ)の一覧 ランダム5
僕に物を書けというのは、死者に踊れというようなものではあるまいか。
森 鴎外 / 追儺 amazon
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「状態・状況」カテゴリからランダム5
「あとでね」といって箸をつけない。そして、「あと」は絶対にこないのだった。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
メンバーからも、ファンからも、ファンでない人たちからも、事務所の大人たちからも、どの方向からも攻撃をされないよういくつもの盾を用意したようなコメントは、やがてその盾が壁になり、結局どの方向にも届かない。言った本人にしか、聞こえない。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
中仕切りの暖簾
岡本かの子 / 河明り
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私は私のかつての楽園を、昔の女を見るような無関心で 眺めた。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
(現実感なく食べる)一口かじる。噛みとった肉から、今までに食べたどんな肉よりも肉らしい臭気と香味が溢れ出て口中にひろがる。まるで肉ではなく肉の記憶を口いっぱいに味わっているとでもいうような。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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