ビリヤードの表現・描写・類語(スポーツのカテゴリ)の一覧 ランダム5
(ビリヤード場)煙草のけむりが 眩 ゆい天井に固まってたゆとうている。ポケット・ゲームのボールが、赤や黄や茶の帯をくねらせて転げ 廻り、 象牙 の玉の音が強く弱く絶え間なく八台のテーブルの上で響いていた。立てたキューが台の周囲を囲み、危うく天井の 蛍光灯 に当たりそうになり、 澱んだ空気を 攪拌 して、笑い声やら叫び声やら、ぶつぶつつぶやく低い声の中で泳いでいた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
薄暗い地下室の中で、玉台に敷きつめられたフェルトの緑色が強く目に沁みた。玉と玉のぶつかり合う音が、玉台のまわりを歩き 廻る二人の足音に重なって、大きく小さく響き合っていた。それは曇り空の下にひろがる長方形の暗い草原の中から、どうにかして逃げだそうとあがいている血塗られた小動物のように見えた。逃げだそうとしては何度も跳ね返され、赤玉によって寄りそわされたり、離ればなれにさせられたりしながら、白い二つの小動物は、全速力で走ったかと思うと突然その場にとどまって息を整えるのである。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
(ビリヤード場)学生らしい男や女連れの遊び人が、無茶苦茶な突き方で、ただ玉を突いて遊び興じている
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
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洲の中の環虫類 を糸にたくさん貫 いて、数珠輪のようにして水に垂らす。蘆の根方に住んでいる小鰻 がそれに取りつく、環 をそっと引き上げて、未練に喰い下って来る小鰻を水面近くまでおびき寄せ、わきから手網 で、さっと掬 い上げる。
岡本かの子 / 渾沌未分
神経を集中したとき、緑色のフェルトの上に無数の道が見えてきた。玉の通って行く、武内にだけ見える道であった。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
テニス・コオトからは三鞭酒(シャンパン)を抜くようなラケットの音が愉快そうに聞こえてくる
堀辰雄 / ルウベンスの偽画 amazon
数メートルおきに岩にペンキで記された目印を頼りに山頂を目指さなければならない
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
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