漢学者らしい風格の、上手 な字で唐紙牋 に書かれた文句
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:20% 作品を確認(青空文庫)
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......づけた。そしてしまいにはその袖を自分の顔に押しあてて何か言い言いしゃくり上げながら泣き出してしまった。 七 葉子はその朝横浜の郵船会社の永田から手紙を受け取った。漢学者らしい風格の、上手 な字で唐紙牋 に書かれた文句には、自分は故早月氏には格別の交誼 を受けていたが、あなたに対しても同様の交際を続ける必要のないのを遺憾に思う。明晩(すなわちその夜)のお招きにも出席しかねる、と......
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表札に彫られた「にな(蜷)」の漢字は、私の知らない、虫偏の難しい漢字で、なんとなくかたつむりを連想させる字だ。
綿矢 りさ / 蹴りたい背中 amazon
(メモ書きの筆跡からは)多くのものを感じ取ることができた。鉛筆のかすれた跡からは情熱を、ばつ印には焦りを、力強く引かれた二本のアンダーラインからは確信を。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
老眼鏡でなければ、足をこわばらせた虫のようにぼけてしまう細かい字
大庭 みな子 / がらくた博物館 amazon
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口で言うのは簡単だった。自分を信じるとか、拒む意志を育てる、とか。でも、そんなのは平和な午後「こうすればあなたはやせる」という特集を、せんべいをかじりながらぱらぱらめくってその気になるのと同じくらい無意味なことだった。口でならどんなに偉大なことも言える、でも自分にできそうにないことを人には言ってはいけない。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
作品から滲み出す強烈な暗さと刺すようなブラックユーモア
中島 京子「小さいおうち (文春文庫)」に収録 amazon
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