雪をもった、松の梢が、間へ、ばさっと落ちた。

部屋の灯りを吸って、雪の流れが光のような眩しい白さに変わっていく

雪が羽の毛のようになってフワリフワリと落ちる

積もるとみせかけて、牡丹雪（ぼたんゆき）は案外なところで消えてゆく。

庇（ひさし）から雪解けの滴りが雨のように流れる

（氷の彫刻）汗を垂らすように溶け続けている数々の彫刻

だんだん霜は鋭くなってきた。

粉のような雪が緩やかに、絶え間なく空から降りてくる

ひっそりとした農家の軒先に、雪消のしずくが間断なく落ちている

地面にはぱらぱらとした固い雪が小さな砂糖菓子のように一面に散らばっていた。彼らはそれぞれにしっかり身を固めて、溶け去ることを拒否しているみたいに見えた。