いかにも教室を冷静に見つめているかのように、こっそりと、皆より少し高いところにいるような気分に浸っている。そして、実際には値段の低い自分のボロボロの自尊心を慰めている。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 ページ位置:76% 作品を確認(amazon)
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馬鹿にする・軽蔑・あざける
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前後の文章を含んだ引用
......、それが満たされる快楽に没頭しているという点では、井上くんも私も似たようなものかもしれない、と思いついて、胸が重くなった。 私は「観察する私」になりきることで、いかにも教室を冷静に見つめているかのように、こっそりと、皆より少し高いところにいるような気分に浸っている。そして、実際には値段の低い自分のボロボロの自尊心を慰めている。 男子がふざけてオナニーと口にしているのを聞くけれど、それは本当はこういうことなんじゃないかと思う。壊れた自分の自尊心を修復するために、何でもするし、それがどん......
単語の意味
自尊心(じそんしん)
自尊心・・・自分の考えや気持ちを大切にする心。自分という存在に誇りを持つ心。うぬぼれの気持ち。プライド。
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心身の疲労から眼を 開いていられなかった。節々妙に力が抜け、身動きも出来ぬ心持だった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
彼女の内にわだかまっている重い、激しい、同時に懶 い心持
宮本百合子 / 伸子
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「嫌い」カテゴリからランダム5
わっと割れるような息をする。
林芙美子 / 新版 放浪記
疑惑にくるまれた顔をして
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
授業中にいきなりゴエ、ゴエッ、とカエルが鳴くような声が聞こえたかと思ったら、ゴパッと喉が鳴る音と同時に、すっぱい匂いが漂った。
湊 かなえ / 優しい人「ポイズンドーター・ホーリーマザー (光文社文庫)」に収録 amazon
「だから、わたしの所に来たというのね」わたしは引きつった声で笑いました。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
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淋しさも消えて、何だかすがすがしい気持ちだった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
翻弄されているような気がした。鼻先を爪ではじかれたような思いだった。
槇村 浩 / 愛の歌「間島パルチザンの歌―槇村浩詩集 (1964年)」に収録 amazon
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