岸を洗う静かな波音
志賀 直哉 / 真鶴「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 ページ位置:39% 作品を確認(amazon)
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波の音・潮騒
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前後の文章を含んだ引用
......水平線から宙へ浮んで見られた。そして影になっている近くはかえって暗く、岸から五、六間綱を延ばした一艘の漁船が穏かなうねりに揺られながら舳に赤々と火を焚いていた。岸を洗う静かな波音が下の方から聴えて来る。それが彼には先刻から法界節の琴や月琴の音に聞えて仕方なかった。波の音と聞こうと思えばちょっとの間それは波の音になる。が、ちょうど睡い時に......
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波の音・潮騒の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
心にかぶさるような波の音
阿川 弘之 / 夜の波音 amazon
白浪が、遠近の距離感を外れて、ざーっざーっと鳴る
岡本かの子 / 金魚撩乱
波音が繰り返し響いて、何かを伝えているようでもあった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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「音の響き」カテゴリからランダム5
夏が自殺するかのような荒々しい雷の足音
川端康成 / 掌の小説 amazon
まるで廊下で四股を踏まれるような騒々しい足音
宇野浩二 / 蔵の中 amazon
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
川水は荒神橋の下手で簾 のようになって落ちている。
梶井基次郎 / ある心の風景
海も陸も、黒一色に塗りつぶされて、灯一つみえない。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
(海面)ささらのように裂けた寒い水面
前田河広一郎 / 三等船室「現代日本文学大系 (59)」に収録 amazon
林芙美子 / 新版 放浪記
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