TOP > 暮らしの表現 > 生と死 > 喪失感(大切なものを失う)
一人になると、死んだ息子のことを考えて、よく泣いた。
平野啓一郎「ある男」に収録 ページ位置:4% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
喪失感(大切なものを失う)
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......していた。知っている人に会うと慰められたが、父の代から大手通販会社の代理店業務も引き受けていたので、新規の顧客も少なくなかった。そして、その方が気が楽だった。 一人になると、死んだ息子のことを考えて、よく泣いた。亡くなる一月ほど前だっただろうか、医師と話をするために病室を離れ、戻ってきた時の静かに天井を見つめていた遼の横顔が忘れられなかった。何を感じ、考えているのだろう......
ここに意味を表示
喪失感(大切なものを失う)の表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
(大切な人が消えてしまって)そこでぼくが感じたのはたとえようもなく深い 寂寥 だった。気がつくといつの間にか、ぼくを取り囲んだ世界からいくつかの色が永遠に失われてしまっていた。そのがらんとした感情の廃墟の、うらぶれた山頂から、自分の人生をはるか先まで見渡すことができた。それは子供の頃に空想科学小説の挿し絵で見た、無人の惑星の荒涼とした風景に似ていた。そこにはいかなる生命の気配もなかった。一日はおそろしく長く、大気の温度は暑すぎるか寒すぎるかどちらかだった。ぼくをそこまで運んできたはずの乗り物は、いつの間にか姿を消してしまっていた。もうほかのどこにも行けない。そこでなんとか、自分の力で生きのびていくしかないのだ。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
この世が終わるような喪失感
吉本 ばなな / とかげ「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「悲しみ」カテゴリからランダム5
彼の心臓は悲しみを絞り出しながら、縮んだ。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
「生と死」カテゴリからランダム5
僕はこのブランコ台を眺め、忽ち絞首台を思い出した。
芥川竜之介 / 歯車
彼が死んだ夜から私の心は別空間に移行してしまい、どうしても戻ってこれない。昔のような視点で、どうしても世界を見ることができない。頭が不安定に浮き沈みして、落ち着かずにぼんやりいつも重苦しい。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
悲しみ の表現の一覧
悲しみのレベル
悲しみの感覚、精神的な反応
悲しみの表情、リアクション
その他の悲しみの表現
次の文字を含む「悲しみ」の表現を検索 |
悲しさが 悲しみを 悲しくて 悲しさ 悲しい 心 哀感 胸 寂しさが 寂しさ |
生と死 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ