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すべて忘れて尊敬してしまうような才能、それは彼女の笑顔だった。 営業用の笑顔のバリエーションを百も持っていた彼女がふと、何の目的も意図もなく無心に笑った時、その笑顔は欠点のすべてを帳消しにするくらい、人の胸を打った。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:6% 作品を確認(amazon)
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笑顔
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......えるもの。 だからだろうか、と思った。そう言えば真由は幸せに貪欲で、不毛で、腰が重くて、裏表があって、根性がねじ曲がっていた。 すごいのはただ一点だけだった。 すべて忘れて尊敬してしまうような才能、それは彼女の笑顔だった。 営業用の笑顔のバリエーションを百も持っていた彼女がふと、何の目的も意図もなく無心に笑った時、その笑顔は欠点のすべてを帳消しにするくらい、人の胸を打った。 あの、唇のはしが上がって、目尻が優しく下がるのと同じ速さで、雲がさあっと切れて青空と光がのぞくような甘い笑顔。 まぶしくて清らかで、泣かせるほど切なくて、健や......
単語の意味
無心(むしん)
笑顔(えがお)
胸(むね)
無心・・・1.無邪気なさま。雑念や欲望にまったくとらわれてないさま。
2.正当な理由も無く、人に金品をねだること。
2.正当な理由も無く、人に金品をねだること。
笑顔・・・笑っている顔。笑みを含んだ顔。にこにこ顔。
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笑顔の表現・描写・類語(喜びのカテゴリ)の一覧 ランダム5
家族中に愛されている猫のように誰よりも人懐っこい笑顔を見せた。
朝井 リョウ / もういちど生まれる「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
今にも舌を出しそうな悪戯っぽい笑み
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
歯はほとんど欠けていました。がその二本の歯をむきだしにして彼は子供のように笑いました。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
前歯だけを剥いて笑って
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
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胸で喜びを感じるときの表現・描写・類語(喜びのカテゴリ)の一覧 ランダム5
苦い清涼剤でも飲んだように胸のつかえを透 かしていた。
有島武郎 / 或る女
(デートの)待ち合わせの時間が近づくと、一刻一刻がずきんずきんと音を立てて胸に刺さってくるようだった。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
胸がはちきれて、ドキドキする
林芙美子 / 新版 放浪記
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喜びを心で感じるときの表現・描写・類語(喜びのカテゴリ)の一覧 ランダム5
心があでやかな思いに吸い込まれる
梅本 育子 / 桃色月夜 amazon
心のすみからすみまでを、溜飲 の下がるような小気味よさが小おどりしつつ走 せめぐった。
有島武郎 / 或る女
(性感帯)そこには彼がこれまで感じたことのない激しい心の震えがあった。長いあいだ暮らしていた家屋に、実は秘密の小部屋が存在していたことを教えられたような気持ちだった。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
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「喜び」カテゴリからランダム5
よろこびが次第に水を浴びるような感じで全身の隅々に伝わったのだ。
井上 友一郎 / ハイネの月「日本の文学 64 井上友一郎」に収録 amazon
全身の毛穴が開いたような言い知れぬ心地良さに 痺れてもいた。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
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