窓掛けだ。織物ではあるが秋草が茂っている叢 になっている。またそこには見えないが、色づきかけた銀杏 の木がその上に生えている気持。
梶井基次郎 / 城のある町にて ページ位置:85% 作品を確認(青空文庫)
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カーテン
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前後の文章を含んだ引用
......一つはゼリーだ。ちょっとした人の足音にさえいくつもの波紋が起こり、風が吹いて来ると漣 をたてる。色は海の青色で――御覧そのなかをいくつも魚が泳いでいる。 もう一つは窓掛けだ。織物ではあるが秋草が茂っている叢 になっている。またそこには見えないが、色づきかけた銀杏 の木がその上に生えている気持。風が来ると草がさわぐ。そして、御覧。尺取虫が枝から枝を匍 っている。 この二つをおまえにあげる。まだできあがらないから待っているがいい。そして詰らない時には、ふっと......
単語の意味
秋草(あきくさ)
草叢・叢(くさむら)
秋草・・・秋に花が咲く草の総称。
草叢・叢・・・草が群がり、生い茂った所。
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窓の外は落ち着いた深い暗闇で、この部屋だけがけばけばしいほどに明るい。彼がうがいをしたりわたしが冷蔵庫を閉めたりする音が、その明るさにぶつかって部屋中に散らばっていった。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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