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砂糖と果肉の小片と細切りの皮が黄金色に溶け合い、所々でぷつぷつ弾けていた。わたしはガスの火を弱め、大きなスプーンで鍋の底をかき回した。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 ページ位置:89% 作品を確認(amazon)
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ジャム・マーマレード
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前後の文章を含んだ引用
......眺めてしまうともうだめ。たまらなく憂鬱になってしまう。ああ、わたしは赤ん坊に出会うことを恐れているんだわって、自分で分るの」 わたしは背中で姉の声を聞いていた。砂糖と果肉の小片と細切りの皮が黄金色に溶け合い、所々でぷつぷつ弾けていた。わたしはガスの火を弱め、大きなスプーンで鍋の底をかき回した。「恐れる必要なんて全然ないわ。赤ん坊は赤ん坊よ。とろけるみたいに柔らかくて、指をいつも丸く握って、切なげな声で泣くの。それだけよ」 スプーンに絡みつきながら渦を......
単語の意味
小片(しょうへん)
小片・・・小さい切れ端。小さいかけら。
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皮も実もしっとり混じり合い、所々ゼリー状のかたまりができる頃
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
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「果物(フルーツ)」カテゴリからランダム5
どろりとしたとろが、ドリアンの本来の味で、それは微かにコーヒーを混ぜた上質のソフトクリームに似ている
有吉佐和子 / 作家の自伝 109(熱帯の果物) amazon
みは桃のように柔かく、味はあんずほどあまくはなくて、ちょっとぷんと匂うのだが、またそれがマンゴーの魅力で、皮をむいて汁のだらだらたれるのにがっぷりかみつくと、ほんとうに狂おしいほどおいしく
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
いちじくのはじけたの
林芙美子 / 新版 放浪記
みどり色の段ボールがどっしり置いてあり、中にはあふれんばかりの真っ赤なりんごと茶のおがくずが、まぶしいような色彩で入っていた。あたりには甘ずっぱくみずみずしい香りが漂っていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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