枯れた木立が骨のように、薄暗いシルエットを作る空に映えていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:31% 作品を確認(amazon)
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枯れ木
冬の夕方・夜
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前後の文章を含んだ引用
......る。 私は雑誌と、新刊本を何冊か買って外に出た。 野外は、真冬の匂いがした。 冷たい空気に混じって、これからやってくる本当の寒さの予感が、体の中に伝わってくる。枯れた木立が骨のように、薄暗いシルエットを作る空に映えていた。欠けてゆく月がはるか天空に小さく強く光っていた。 私は鼻歌を歌いながら、路地を歩いていた。前から、人が歩いてきた。何の気なしにすれ違おうとして、気づいた。 宮本......
単語の意味
映える・栄える(はえる)
映える・栄える・・・1.光り輝く。明るい光に照らされて輝く。あざやかに見える。
2.引き立つ。立派で、引き立って見える。周囲のものとの対比によって一段と美しさが目立つ。
2.引き立つ。立派で、引き立って見える。周囲のものとの対比によって一段と美しさが目立つ。
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枯れ木の表現・描写・類語(秋のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ポプラは無数の裸の細い枝を天にむかってつきたてている《…略…》どこまでも細く空をつきとおしているポプラ
野間 宏「真空地帯(新潮文庫)」に収録 amazon
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冬の夕方・夜の表現・描写・類語(冬のカテゴリ)の一覧 ランダム5
冬の月が夜気を白刃のように凍らせる
川端康成 / 掌の小説 amazon
息が、白く、冬の夜の闇に見えた。
吉川英治 / 無宿人国記
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「冬」カテゴリからランダム5
街路樹の梢は、いつか靱 やかな撓 みを持ち始めた。
宮本百合子 / 伸子
「秋」カテゴリからランダム5
岡本かの子 / 巴里の秋
残暑は去り、空気は乾いて透き通り、中庭に射す母屋の影の形も、木立の葉の色合も真夏とは違っていた。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
緑道沿いの木は、秋の色に染まりかけていた。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
「植物」カテゴリからランダム5
(木に投げた)石が葉を分けて戞々 と崖へ当った。
梶井基次郎 / 闇の絵巻
風が吹くと庭の草が一面、ささやくようにかさかさと揺れた。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
黒みがかった見本林の緑の中で、ひときわ目立つ金茶色の落葉松林
三浦 綾子 / 続氷点(上) amazon
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