ちょうど朽ち腐れた土台の木に地面の 湿気 が自然に浸み込んで行くように、変な淋しさが今ジメジメと彼の心へ浸み込んで来るのをどうする事も出来なかった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:40% 作品を確認(amazon)
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寂しい
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......、その時の驚き、そして参り方はかなりに烈しかったが、それだけにそれをはね退けよう、起き上ろうとする心の緊張は一層強く感じられた。然しその緊張の去った今になって、ちょうど朽ち腐れた土台の木に地面の湿気が自然に浸み込んで行くように、変な淋しさが今ジメジメと彼の心へ浸み込んで来るのをどうする事も出来なかった。理窟ではどうする事も出来ない淋しさだった。彼は自分のこれからやらねばならぬ仕事──人類全体の幸福に繫がりのある仕事──人類の進むべき路へ目標を置いて行く仕事──......
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サトウのいない夜は、どこかに不完全な感じが漂っている。その不完全さは、淋しいとか恋しいとか、何かを追い求めるような気持ちとは全く違って、ただの単純なあるがままの不完全さだ。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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淋しさが、ひときわ心の底にしみ入る
宮本百合子 / 伸子
寒々と心の中が凍るように淋しくなる。
林芙美子 / 新版 放浪記
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