家庭という孤島群

（温かい家庭）平凡でおだやかな日々をつづけていたはずだ。僕は美代子を愛していて、美代子も僕を愛していて、それはもちろん新婚時代のような熱く燃え上がるものではなくなっていても、だからこそ、熾火のように、いつまでも我が家の暮らしを温めてくれるのだと思い込んで、信じ込んでいた。

絵に描いたような明るい家庭

小さいけど家族が集う家

家族と過ごす毎日は、穏やかな日溜まりに居座ったような時間

なにもないおだやかな、黙々と草を 食むような毎日の暮し

日の当たらないところで、ナメクジのように生きる

誰にも煩わされる事なく、越年する草木のように黙って暮したい。

同じ部屋で芋を洗うように生活する

ピエロは高いところから飛び降りる事は上手だけれど、飛び上って見せる芸当は容易じゃない、だが何とかなるだろう、食えないと云うことはないだろう……。