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(考えに耽て牛車が通っても気に留めない)とりとめのない考えに沈んでいる太郎には、車の金具の、まばゆく日に光ったのが、わずかに目にはいっただけである。
芥川龍之介 / 偸盗 ページ位置:18% 作品を確認(青空文庫)
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思い悩む・頭を悩ませる
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前後の文章を含んだ引用
......の童 と雑色 とは、うさんらしく太郎のほうへ目をやったが、牛だけは、角 をたれて、漆のように黒い背を鷹揚 にうねらしながら、わき見もせずに、のっそりと歩いてゆく。しかしとりとめのない考えに沈んでいる太郎には、車の金具の、まばゆく日に光ったのが、わずかに目にはいっただけである。 彼は、しばらく足をとめて、車を通りこさせてから、また片目を地に伏せて、黙々と歩きはじめた。―― (おれが右の獄 の放免 をしていた時の事を思えば、今では、遠い昔のよ......
単語の意味
耽る(ふける)
取り留めの無い(とりとめのない)
耽る・・・熱中する。一つのことに心を奪われる。
取り留めの無い・・・目標やまとまりがない。特に重要でない。
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身も心もかきむしられていた。
有島武郎 / 或る女
僕は火の点いていない煙草を指のあいだにはさんで、暗い気持のまま考え込んだ。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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深まりゆく秋の中でもうすでに、友子は死にはじめていた。友子の心にはもう誰のどんな言葉もちゃんと届かず、友子しかいなかった。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
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