降りしきる雪と、荒れ狂う水と、海面をこすって飛ぶ雲とで表わされる自然の憤怒
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:46% 作品を確認(青空文庫)
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吹雪・暴風雪
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前後の文章を含んだ引用
......にはわっと声をあげて男泣きに泣くか、それとも我れを忘れて狂うように笑うか、どちらかをしそうな表情――それを君は忘れる事ができない。 すべてこうした懸命な努力は、降りしきる雪と、荒れ狂う水と、海面をこすって飛ぶ雲とで表わされる自然の憤怒 の中で行なわれたのだ。怒った自然の前には、人間は塵 ひとひらにも及ばない。人間などという存在は全く無視されている。それにも係わらず君たちは頑固 に自分たちの存在を主......
単語の意味
憤怒(ふんど)
憤怒・・・とても怒ること。「ふんぬ」とも読む。
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空一面の吹雪は、風の工合で、白い大きな旗がなびくように見えた。
小林多喜二 / 蟹工船
目も向けられないような濃い雪の群れは、波を追ったり波からのがれたり、さながら風の怒りをいどむ小悪魔のように、面憎 く舞いながら右往左往に飛びはねる。吹き落として来た雪のちぎれは、大きな霧のかたまりになって、海とすれすれに波の上を矢よりも早く飛び過ぎて行く。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
来た方がまるで灰いろで穴のやうにくらく見えたのです。
宮沢賢治 / ひかりの素足
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だんだん雪に閉ざされてゆく家の中
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
浜の雪はめくりあがり、何枚もの薄紙みたいになりながら、村落に向かって飛んでくる
宮本 輝 / 幻の光 amazon
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