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(電話での沈黙)言葉を切って、こちらの気配にしーんと耳を澄ましている。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:45% 作品を確認(amazon)
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黙る・沈黙
電話で話す
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前後の文章を含んだ引用
......ち後悔する。「いてたんか、そうか――」耳障りな咳。「今日はちょっと遅そなるわ、そやな、十時には帰れる思うけど。現場終わってから、久しぶりにみなで一杯飲むんや」 言葉を切って、こちらの気配にしーんと耳を澄ましている。「十和子、大丈夫なんやろな、今なにしてるんや」 気が変になりそうだ。受話器から伸び出た見えない触手が十和子に絡み付いてくる。「今日は寒いよって、もう外へは出ん方......
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黙る・沈黙の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
長い沈黙があった。遠くで 蟬 の声が聞こえていた。
百田尚樹「永遠の0」に収録 amazon
部屋に降りた沈黙は息苦しく、深い悲しみに満ちていた。そこにある無言の思いは、地表をえぐり、深い湖を作り出していく古代の氷河のように重く、孤独だった。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
虫が匍(は)うような沈黙が来た。
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
対談は愉快な諒解によってではなく、言葉の循環に倦怠して、打ち切られた形であった。
宮本百合子 / 伸子
ミュウは椅子に身体を沈めたまま、ずいぶん長いあいだ黙りこんでいた。語るべき言葉を探しているというよりは、始まりも終わりもない個人的な記憶の中にひたっているみたいに見えた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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電話で話すの表現・描写・類語(動き・反応・変化・現象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
「最悪ぅ。」 と遠いラインの向こうで栄子が言った。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
(見知らぬ女性からの電話)黒く伸びた電話のコードの先に闇があって、その闇のなかに女がひとり坐っている。顔も姿も見えないが、自分と同じように受話器を持って坐っている。
向田邦子 / 花の名前「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
(映像のないスカイプ)声の背後は静まり返っていて、狭い一人住まいのアパートのような反響があった。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
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「声・口調」カテゴリからランダム5
叫び声がこだました。暗い森で眠っていた鳥たちが一斉に飛び立つほどだった。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
冗談とも本気ともつかず気楽に取り交わされた大人たちの会話
石坂 洋次郎 / 丘は花ざかり amazon
「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
大きな鳥が翼を羽ばたかせたように、ズボンが空中に舞い上がる
福永 武彦 / 草の花 amazon
寒さのために凍り果てて、触れ合えば石のように音を立てる
有島武郎 / 生まれいずる悩み
手のひらをかえすが如くに変化
太宰治 / 人間失格
「電話」カテゴリからランダム5
小さな雨除けだけがついた公衆電話
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
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