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波音が、まるでコンサートが始まる前のコンサートホールにかすかに流れる音楽みたいに期待を高めていた。
吉本 ばなな「アムリタ（下） (新潮文庫)」に収録 ページ位置：22% 作品を確認（amazon）
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希望を持つ・期待する・待望
波の音・潮騒
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......う歌っているように思える夜のはじめだった。静かに、窓から入ってくる風と闇の匂い。ざわざわ揺れる木々の枝。 楽しかった。 まだ夜は浅く、バーに人はまばらだった。 波音が、まるでコンサートが始まる前のコンサートホールにかすかに流れる音楽みたいに期待を高めていた。 潮の匂い、もう私の肌にも髪にもしみついてしまった強い香りがそこここに満ちている。 月が心をざわめかせるような迫力で中空に光り輝いていた。 演奏はコズミくんのギ......
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離れ島に人の訪ねたごとく、救助の舟でもきたごとく望みをかけて待っていた。
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