(空襲)ぽん、ぽんと、花火が弾けるような音がしたので空を見た。 真っ黒な、長い体をした飛行機が、東の空から西北へ向かって飛んでいく。その後ろに、黒い煙幕が浮かぶのが見えた。
中島 京子「小さいおうち (文春文庫)」に収録 ページ位置:60% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
戦場・戦争
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......空襲」をやられてはたまらない。 4 東京初空襲は、四月十八日の昼間だった。 ぼっちゃんは学校、わたしは庭仕事、奥様は家の中で繕い物か何かをなさっていた。 ぽん、ぽんと、花火が弾けるような音がしたので空を見た。 真っ黒な、長い体をした飛行機が、東の空から西北へ向かって飛んでいく。その後ろに、黒い煙幕が浮かぶのが見えた。「タキちゃん、いま、なんか、変な音した?」 縁側に奥様が出ていらした。「まあ、あんなに低いところを」 奥様は絶句して、高射砲が撃ち上げた爆弾の残りの黒い煙を目で......
単語の意味
体(からだ)
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
ここに意味を表示
戦場・戦争の表現・描写・類語(対立・敵対のカテゴリ)の一覧 ランダム5
デパートも内部はすっかり焼けて外郭だけが残っているのである。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「対立・敵対」カテゴリからランダム5
火のような反抗心
有島武郎 / 或る女
彼の音楽性の欠如が批判される際には、「確かに超絶技巧で、その鍛錬に余念のないことには敬服せざるを得ないが、しかし、……」と、皮肉な前置きとされてきたのだった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
「イベント」カテゴリからランダム5
新しい生活の芽が周囲の拒絶をも無 みして、そろそろと芽ぐみかけていた。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
潮風にさらされて粉を吹いたように風化した墓石
吉村 昭 / 海の鼠 amazon
工事現場を見た。 そこでは、今も私たちの街が造られ続けていた。ごうん、ごうん、と、空き地が潰れる音がする。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
対立・敵対 の表現の一覧
イベント の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ