煎茶の土瓶と飯、茄子のぬか漬けを切り混ぜにした香の物

極上の茶とうまい香の物

干からびた高菜漬で味わう茶漬けは、貧乏くささの中にはかない味が漂い、いじけたうまさがあった

一口ずつ箸でとって口に運ぶのはこっけい。ずるずるすするのだが、すすり方がその人のものになっていれば言うことがない

鮭を適当な大きさにほぐし一口分を手前に寄せ、残りを向こう側に寄せ、お茶とご飯のバランスも整える。「あ～」と言いながら暫くはご飯とお茶と塩鮭の咀嚼に専念。流域のあちこちで米粒の味がし、塩鮭の一かけの味がし、お茶の味がし、一つ一つの味が味わえて、そして総合的な味も味わう。

（激辛三十倍カレー）ふだん食べているカレーの二倍の辛さ、三倍の辛さ、このあたりなら何とか予想できる。十倍あたりから予想がつかなくなる

ぷりぷりと歯ごたえのある鶏肉がたっぷりと入り、トマトケチャップで熱く香ばしく炒めたチキンライス

日本では、黄色いいためご飯を作るときは、たいていカレー粉をつかう。カレー粉の入ったごはんも香りが高くておいしいが、サフランのほうが色が鮮明だし、香りもほのかでデリケートだ。

到着したマグロは、薄く、小さく、赤黒く、干からびている。

目の前を、寿司の行列が貨物列車みたいにゴトゴト通過していく。 　これを〝楽しい〟とみるか、〝大人をからかうんじゃないッ〟と怒るかは人それぞれである。