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自分の敷いている座蒲団の綴糸 というのか、くくり紐 というのか、あの総 のような四隅の糸の一つを無意識に指先でもてあそび、ぐいと引っぱったりなどしていたのでした。
太宰治 / 人間失格 ページ位置:60% 作品を確認(青空文庫)
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手元にあるものをいじる
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前後の文章を含んだ引用
......おれは、きょうは、用事があるんだがね。この頃、ばかにいそがしいんだ」 「用事って、どんな?」 「おい、おい、座蒲団の糸を切らないでくれよ」 自分は話をしながら、自分の敷いている座蒲団の綴糸 というのか、くくり紐 というのか、あの総 のような四隅の糸の一つを無意識に指先でもてあそび、ぐいと引っぱったりなどしていたのでした。堀木は、堀木の家の品物なら、座蒲団の糸一本でも惜しいらしく、恥じる色も無く、それこそ、眼に角 を立てて、自分をとがめるのでした。考えてみると、堀木は、これまで自分......
単語の意味
指先(ゆびさき)
指先・・・手や足の、指の先端。指の先っぽ。指頭(しとう)。指端(したん)。
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手元にあるものをいじるの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
テーブルの面にこぼれたパン屑を、指先で寄せ集めてはまた散らすということを、さっきから意識もせず繰り返している。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
猫が鞠 を弄 ぶように
吉川英治 / 治郎吉格子
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