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無数の死を築く墓地の方からは、人間の毛髪の一本一本を根元から吹きほじって行くような冷めたい風が吹いて来た。
田村 俊子 / 木乃伊の口紅 作品を確認(amazon)
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墓・墓参り
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単語の意味
毛髪(もうはつ)
毛髪・・・人体の毛。とくに、髪の毛。
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冷たい風・冬の季節風の表現・描写・類語(風のカテゴリ)の一覧 ランダム5
風が鋭く冷えた針のように心を刺す
泉 優二 / さよならと言ってくれ amazon
氷のような冷たい風がぴゅうぴゅう吹き荒 んでいる
芥川龍之介 / 杜子春
木枯らしが真夜中の街路に紙屑を巻き上げる
原田 康子 / 挽歌 amazon
寒い風が冷たい刃を浴びせる
長塚 節 / 土 amazon
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墓・墓参りの表現・描写・類語(イベントのカテゴリ)の一覧 ランダム5
墓が、うずくまった獣のように、黒い地肌だけを見せて、ひっそりと静まりかえる
渡辺 淳一 / 白き旅立ち amazon
伊藤左千夫 / 野菊の墓
山口家之墓と刻まれた黒御影石を前にして、私は両手を合わせ、深々と頭を垂れました。そして墓石の上から先輩が好きだった清酒をかけました。ゆっくりと流れていく滴が先輩の流すうれし涙に見えるのは私の勝手な想像なのかもしれません。
野崎 幸助「紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)」に収録 amazon
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(空爆の直後)夕暮になって、やっと敵機が姿を消した。すると、おそろしいほど、あたりは静かになった。空がどす黒くよごれ、耳をすましているとパチ、パチと焼ける音にまじって、鈍いうつろな反響が聞えてくる。最初、ぼくはその反響に気がつかなかったのだ。けれどもその虚ろな 呻き声に似たものは次第にはっきり聞きとれてきたのである。《…略…》それは確かに多くの人間たちの呻き声に似ていた。医者であるぼくはあの呻き声は知っている。恨み悲しみ、悲歎、 呪詛、そうしたものをすべてこめて人々が呻いているならば、それはきっと、こんな音になるにちがいなかった。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
「風」カテゴリからランダム5
風の生み出す音の高い不思議な沈黙がまた天と地とにみなぎり満ちる。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
風がどうと鳴り
宮沢賢治 / 風の又三郎
爽やかな夜風が波のように荒く吹き込み、よどんだ部屋の空気がすがすがしく交りあう。
林 芙美子 / 茶色の目「林芙美子全集〈第15巻〉茶色の目 (1952年)」に収録 amazon
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