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ただ静かすぎる夜中だった。墓場みたいに、荒涼とした空気だけがあった。夢からさめた惨めな空間の 残骸 があった。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 ページ位置:82% 作品を確認(amazon)
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夜のしじま(静けさ)
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前後の文章を含んだ引用
......自分でもどうしたらいいかわかんなかったんじゃないかな。それで無意識のうちに飲み忘れてみたんだろう。」 ひざのうえで固く手を組み合わせて、乙彦は言った。そのほかはただ静かすぎる夜中だった。墓場みたいに、荒涼とした空気だけがあった。夢からさめた惨めな空間の残骸があった。「もういっぱい水くれる? いたたた……。」 私は顔をしかめた。コップを受け取って乙彦が言った。「どうして君に薬を飲ませるなんてひどいことをするんだ?何のために。......
単語の意味
荒涼・荒寥(こうりょう)
残骸(ざんがい)
残骸・・・1.元の形をとどめないほど破壊された状態で残っているもの。
2.戦場や災害地に捨てられたままの死体。
2.戦場や災害地に捨てられたままの死体。
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車を発進させました。灯りのともった家はありません。車のエンジン音もしんと漂う夜の空気に飲み込まれていくようです。
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
あたりは静かで、世界中で目を覚ましているのは(私たち)二人きりのよう
五木 寛之 / 海を見ていたジョニー amazon
冬の宵のしんしんとした凍てた空洞のような静謐
芝木 好子 / 女ひとり amazon
どこの家もしんとして赤子の泣く声が時おり聞こえるばかりだ。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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さっきまで頭上で海面を輝かせていた太陽はすでに水平線まで遠のき、うっすらと赤みを帯びている。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
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