TOP > 風景表現 > 時間帯(朝・昼・夜) > 夜明け
(マユミ)マユミの赤い火が燃え移ったみたいに、あたりは少しずつ明るくなっていった。最初は薄青く染まった空気が、ついで朝焼けのオレンジに変わり、やがて透明で清浄な朝が来た。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 ページ位置:79% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
夜明け
花
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......れた俺を、注意深く見守っていてくれたんだろう。おかげで、落ち着きを取り戻すことができた。俺は清一さんを振り返り、「もう大丈夫です」とちょっとうなずいてみせた。 マユミの赤い火が燃え移ったみたいに、あたりは少しずつ明るくなっていった。最初は薄青く染まった空気が、ついで朝焼けのオレンジに変わり、やがて透明で清浄な朝が来た。 斜面の途中で、俺は足を止めた。 神去山の森。暗闇のなかでわけもわからず突進していた場所は、とんでもない森だったんだ。 神隠しに遭った山太を探したときにも、その......
単語の意味
朝焼け(あさやけ)
清浄(せいじょう・しょうじょう)
朝焼け・・・日の出のころ、東の空が一面に赤く染まること。雨の前兆といわれる。
清浄・・・1.汚れたところが少しも無く、綺麗なさま。清らかで穢(けが)れが無いこと。「清」も「浄」も訓読みで「きよ(い)」と読め「少し汚れが無いさま」をあらわす字。
2.数の単位のひとつ。虚空(こくう)の10分の1。1の10垓(がい)分の1。
2.数の単位のひとつ。虚空(こくう)の10分の1。1の10垓(がい)分の1。
ここに意味を表示
夜明けの表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
まだ夜の気が薄暗くさまよっている
有島武郎 / 或る女
表に出ると、夜が明けかかって、街は紫色の膜に覆われて冷たく静まり返っていた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
花の表現・描写・類語(植物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
花の精気を抜きとられたように、ぐったりと花弁が勢いを失う
有吉 佐和子 / 華岡青洲の妻 amazon
からたちの真白い小花が、柔らかい紙を散らしたように咲く
高樹 のぶ子 / 光抱く友よ amazon
このカテゴリを全部見る
「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
淡い藍色の闇が水で溶いたインクのように山の斜面を覆っていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
人々の往来を見よう。今夜は無人だった町の生き返る繰り返しのありさまを。
吉本 ばなな / とかげ「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
(朝の)霧に霞んでいる道路を走った。家々は戸と窓を閉ざして動くものは何もなく、僕は巨大な生物に呑まれて、腸の中をぐるぐる回る童話の主人公なのだと、自分のことを思った。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
「植物」カテゴリからランダム5
大木が葉を振るって、素裸の山神のごとき装い
泉 鏡花 / 高野聖・眉かくしの霊 amazon
大人を見上げる子供のように、仰け反って咲いていた花
上林 暁 / 薔薇盗人「昭和文学全集〈14〉」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
時間帯(朝・昼・夜) の表現の一覧
植物 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ