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今日はここで何か話さねばならぬ様な気がした。僕は初め無造作に民さんと呼んだけれど、跡は無造作に詞 が継がない。おかしく喉 がつまって声が出ない。
伊藤左千夫 / 野菊の墓 ページ位置:13% 作品を確認(青空文庫)
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口下手・話下手・うまく言葉にできない
恋愛・恋する・恋心
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......、皆例の卵の作用から起ることであろう。 ここ十日ほど仲垣の隔てが出来て、ロクロク話もせなかったから、これも今までならば無論そんなこと考えもせぬにきまって居るが、今日はここで何か話さねばならぬ様な気がした。僕は初め無造作に民さんと呼んだけれど、跡は無造作に詞 が継がない。おかしく喉 がつまって声が出ない。民子は茄子を一つ手に持ちながら体を起して、 「政夫さん、なに……」 「何でもないけど民さんは近頃へんだからさ。僕なんかすっかり嫌いになったようだもの」 民子は......
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口下手・話下手・うまく言葉にできないの表現・描写・類語(言葉を交わすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
僕は言葉に詰まる。迷ったのではなく、頭の片隅をよぎることすらなかった問いだった。最後までジグソーパズルを仕上げたはずなのに、ふと見たら床に小さなピースが一片落ちていた、そんな感じだ。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
がうっと言葉を詰まらせた。詰まった言葉が喉を刺激したのか、軽く咳き込む。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
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恋愛・恋する・恋心の表現・描写・類語(恋愛のカテゴリ)の一覧 ランダム5
蒔野は、自分の中にある、洋子に愛されたいという感情を、今はもう疑わなかった。胸の奥に、白昼のように 耿 々 と光が灯っていて、その眩しさをうまくやり過ごすことが出来なかった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
「今は何してたの」 お風呂に入ろうとしてた、本を読んでた、テレビを観ていた、洗濯機をまわしてた……そんなことを答えつつも、わたしはいつも、もっとも正直な一言を口に出せずにいた。 あなたのことを考えていた……。 おそらくは、それが恋というものかもしれない。何をやっていても、馬鹿げているほど一人の男のことしか思い出さないのだ。それどころか頭の中がすべて、その男のことで占められてしまうのだ。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
だれかさんとだれかさんがポッポと熱い恋の火を燃やしていても
阿刀田 高 / 恋は思案の外「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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「言葉を交わす」カテゴリからランダム5
大きな碇のように重い説得力だ。すべての船はその大きさと重さに相応しい碇を持つ。《…略…》あの男は確かに大きな船を思わせる人間だった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
思いつく言葉を掻き集めるようにして、とりあえずなにか言う
黒井 千次 / 春の道標 amazon
「恋愛」カテゴリからランダム5
言葉が終わると同時に、まち子は邦彦に近づいてきた。ただ単に、まち子は顔をあげただけかも知れなかったが、邦彦はそこに顔を埋めていった。それはすぐに離れて行ったが、初めて嗅いだ口紅の 匂いが、いつまでも邦彦の 唇 に残っていた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
何もかも振り捨てて私は生れて初めて恋らしい恋をしたのだわ。
林芙美子 / 新版 放浪記
(女は)彼の股間に手をやり無邪気に微笑む
「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
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