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あどけなく 瞠 かれたり、あるいは細くすぼんだりする喜一の 瞳 が、その 変貌 のさなか、一瞬冷たい 焔 を点じる
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:61% 作品を確認(amazon)
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白けた、冷めた表情
冷たい眼差し
残酷・非道
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前後の文章を含んだ引用
......んと違う。死んでしもたからポケットに入れたんや」 晋平は息子の顔をしげしげと見た。「……ふうん、ポケットになあ」 きっちゃんはどうしているだろうと信雄は思った。あどけなく瞠かれたり、あるいは細くすぼんだりする喜一の瞳が、その変貌のさなか、一瞬冷たい焔を点じることを信雄は知っていた。信雄は何かに操られるように顔をねじって、舟の家を探った。 喜一の瞳を、物言わぬ銀子の白い横顔を、そして信雄の心の芯を熱っぽく包み込んでき......
単語の意味
変貌(へんぼう)
変貌・・・貌(かたち)が変わること。姿を変えること。見た目の様子などがすっかり変わること。変容(へんよう)。「貌」は、訓読みで「かお」「かたち」と読める。
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白けた、冷めた表情の表現・描写・類語(嫌いのカテゴリ)の一覧 ランダム5
顔は仮面のように冷然としていた
有島武郎 / 或る女
突き放したような表情
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
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冷たい眼差しの表現・描写・類語(目・瞳のカテゴリ)の一覧 ランダム5
夜叉権という名を欺 かない、無情な眼を角ばらして振り向いた。
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
その 眼差しには、ひどく冷たいものが感じられる。それは若さゆえの 敵愾心 とは違うように思える。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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残酷・非道の表現・描写・類語(性格・態度のカテゴリ)の一覧 ランダム5
猫が鼠をじらすような、残酷な気持ちが、美種子夫人の胸の中に
林 芙美子 / 茶色の目「林芙美子全集〈第15巻〉茶色の目 (1952年)」に収録 amazon
(残忍さは)わたくしの魂の底にひっそりと棲みつづけていた。沼に沈んだ兇器のように鈍く光りながら
大原 富枝 / 婉という女 (1961年) amazon
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彼の目はカルテとトレーとわたしの歯を、落ち着きなく行き来して
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
秘密の視線の雨滴が、首すじに冷たく感触される
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
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そっち方面は石地蔵なみにお堅い男ぞ。嫁はんの妹にふらつくなんて
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
(よそよそしく聞く)金だらいの底を向けたような顔で訊く
高橋 三千綱 / 涙 amazon
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