人間にとって、ただひとつ、はっきりとわかっていることは、 「いつかは死ぬ」 という一事のみである。 あとのことは、いっさいわからない。 人は、死ぬために、 「生れてくる」 のである。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:4% 作品を確認(amazon)
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......、女ひとりが老母と子どもたちを抱えて立ちはたらくエネルギーも生れてくる、ということになる。 それほどに、「食べる」 ということは、たいせつなものなのである。◇ 人間にとって、ただひとつ、はっきりとわかっていることは、「いつかは死ぬ」 という一事のみである。 あとのことは、いっさいわからない。 人は、死ぬために、「生れてくる」 のである。 おもえば、恐ろしいことである。 この一事を、昭和の大戦に参加した者は、忘れきることができまい。 私も一週に一度は、考えてみてもはじまらぬ自分の死のことを考える......
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一人一人にとって生死にかかわることが、暦の移ろいのように、坦々と動いていく
渡辺 淳一 / 白き旅立ち amazon
人生の舵をしっかり握って手放さない
久間 十義 / ヤポニカ・タペストリー amazon
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運命の表現・描写・類語(人生のカテゴリ)の一覧 ランダム5
後から思えば、運命はその時一段もはずせないハシゴだった。どの場面をはずしても登り切ることはできない。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
わけもなく不思議な暗い力に引っぱられた。
有島武郎 / 或る女
宿命的に避けられない血の重みを確かに感じて
吉本 ばなな / 血と水「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
「けっきょく、そうなんですよね、運命なんですよね。原因をさかのぼって考えていけば、最後の最後は、なぜ自分は生まれてきたんだろう、になっちゃうんですよ」
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
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人生とは単に一連の理不尽な、ある場合には粗雑きわまりない成り行きの帰結に過ぎないのかもしれない。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
その一日は、謂わば偶然心持の上へ陰翳がかさなり合ったのであった。
宮本百合子 / 伸子
揺れる車から振り落とされないような必死さで、毎日を過ごしている。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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