蒼白にひっつれた顔と、迫力にふるえる拳 が、闘鶏のように睨 め寄 って、陰惨な呼吸を数え合った。
吉川英治 / 銀河まつり ページ位置:49% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
睨む・怒りの目つき
緊迫した状況
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......を浴びると同時に、彼は、草ぼこりと一緒に、猛然と大地に両足を踏ンばった。 「慎吾だな、てめえは」 「慎吾だ」 「なんでこのおれを蹴った」 「なんで、お芳どのを蹴った」 蒼白にひっつれた顔と、迫力にふるえる拳 が、闘鶏のように睨 め寄 って、陰惨な呼吸を数え合った。 「蹴ろうと撲ろうと、よけいなおせっかいだ。おれの女をおれが蹴るにふしぎはねえ」 「おれの女?」 「うム、立派にいおう、お芳はおれの女だ」 七は憚 らなかった。 眉をビ......
単語の意味
蒼白(そうはく)
陰惨(いんさん)
蒼白・・・青白い。青みがかった白。血の気が引いた顔の色。
陰惨・・・陰湿で惨(むご)い。陰気(=くらい感じ)で惨(むご)たらしい(=残酷である)さま。見るに耐えないほど痛ましいさま。
ここに意味を表示
睨む・怒りの目つきの表現・描写・類語(怒りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
緊迫した状況の表現・描写・類語(怒りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
何かすさまじい争闘が今にもありそうで
林芙美子 / 新版 放浪記
このカテゴリを全部見る
「怒り」カテゴリからランダム5
殺意が朝の海風のように胸を吹き抜ける
三島 由紀夫 / 午後の曳航 amazon
更衣室を覗かれた少年のように、かすかに顔を赤らめる
小池 真理子 / やさしい夜の殺意 amazon
「状態・状況」カテゴリからランダム5
小林多喜二 / 蟹工船
底無しの井戸みたいに、まっさかさまに落ちてゆく穴
ピート ハミル / ブルックリン物語 amazon
空気が胸に送られて、空洞を少しずつ 潰す
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
怒り の表現の一覧
状態・状況 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ