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いたち川はいつになく 煌めいて、一筋の 錦繍 に見えた。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:84% 作品を確認(amazon)
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水面にうつる光
夕方
川
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前後の文章を含んだ引用
......った握り飯を加えると、かなりの荷物になった。それらを自転車の荷台にくくりつけて、竜夫が押していくことになった。四人はまだ明るい川すじを南に向かって上っていった。いたち川はいつになく煌めいて、一筋の錦繍に見えた。 木の橋が等間隔につづいていて、川はゆるやかにくねりながら少しずつ深くなっていく。見慣れた風景もいつしか終わり、未知の町がやがて閑静な村の風情へと変わっていった......
単語の意味
煌く・煌めく・燦めく(きらめく)
錦繍・錦綉(きんしゅう)
煌く・煌めく・燦めく・・・キラキラと光り輝く。存在が輝かしくて人目をひく。
錦繍・錦綉・・・色鮮やかで美しい立派な織物や衣服。錦と刺繍をほどこした上等な衣服。美しい花や紅葉のたとえにも用いられる。
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夕方の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
小さな家々の小窓に夕暮の陽がか あっと照りつけていた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
庭が、夕闇に溶けこみつつあった。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
既に橋のたもとにはすっかり夕暮の色が下りていた。
野間宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
テラスいっぱいに当たっていた陽の光が、いつのまにか翳りはじめていた。彼のすぐ後ろに日陰が迫っていた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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川の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
歓楽街の 翳 を宿して、流れるか流れないかの速度で西へ動いていく道頓堀川の水
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
川は、堀割(ほりわり)のように水が濁っていて動かない。
大仏 次郎 / 帰郷 amazon
川の水が土手より遥かに低く闇の底にしらしらと薄く光る
長塚 節 / 土 amazon
深く走っていく水が、縮緬の皺のように繊細に光る
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
川が風景を切ってあわただしく滑る
大岡 昇平 / 野火 amazon
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「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
水の面はますます沈静に、何の兆(きざし)もうかべていなかった。失神したまま死んでゆく人のように。
三島 由紀夫 / 金閣寺 amazon
夜の海は昼と迫力がまるっきり違う。ぼんやりと暗い浜から、波音が押してくるように巨大に響く。黒い島影が 闇 に浮かび、潮風は夜の香りを含んで吹き渡る。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
沼の霧が、モヤモヤと妖精が棲む毒気のよう
檀 一雄 / リツ子・その愛 amazon
「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
まだ夕のほのかに薄紅のただようているような空
野間宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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