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〝助かるまい。本人も、助かりたいとは思うまい〟 身内ばかりだというのに、しかもみな彼女を愛していたのに、その考えは私達がすわっている冷たいビニールのソファーのまわりを離れず、まるで大声でくりかえしているように心に響き、病院の白く 空ろな壁にこだましていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:4% 作品を確認(amazon)
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絶望・希望がない
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前後の文章を含んだ引用
......終えようとしている燃えかすのように、実際の年よりもずっと老け込んでいて、とてもまだ若くって、これからいろんなことがあるようには決して見えなくなってしまっていた。〝助かるまい。本人も、助かりたいとは思うまい〟 身内ばかりだというのに、しかもみな彼女を愛していたのに、その考えは私達がすわっている冷たいビニールのソファーのまわりを離れず、まるで大声でくりかえしているように心に響き、病院の白く空ろな壁にこだましていた。 母はしばらくの間、毎日のように目を真っ赤にしていたが、私はうまく泣けなかった。 妹のことで泣いてしまったのはただ一回だけだ。 それは〝ビクターの犬〟が届いてか......
単語の意味
虚ろ・空ろ・洞ろ(うつろ)
大声(おおごえ・たいせい)
木霊・谺(こだま)
虚ろ・空ろ・洞ろ・・・1.空洞(くうどう)。空っぽ。中身が何もないこと。
2.心が空っぽになり、生気がないさま。表情がボーっとして気持ちがないさま。
2.心が空っぽになり、生気がないさま。表情がボーっとして気持ちがないさま。
木霊・谺・・・1.木に宿る霊。木の精霊。
2.(1が応えるものと考えられて)音や声が山や谷などの側面ぶつかって跳ね返ってきて聞こえる現象。山彦(やまびこ)。
2.(1が応えるものと考えられて)音や声が山や谷などの側面ぶつかって跳ね返ってきて聞こえる現象。山彦(やまびこ)。
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目に映るものはそこにたまたまある現実の風景でしかなくなり、聞こえてくるのは現実の音だけだった。あんなに心の中で豊かに息づいていたはずの世界は、乳色の霧にまかれたように、その輪郭すら見えなくなっていた。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
鋭い悲しみが私の心を貫いた。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
その時の悲しみと恐ろしさは何と表現していいかわかりませんね。心に釘か何かを打ち込まれるみたいな感じでした。
百田尚樹「永遠の0」に収録 amazon
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彼女の内にわだかまっている重い、激しい、同時に懶 い心持
宮本百合子 / 伸子
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