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入口があって出口がある。大抵のものはそんな風にできている。郵便ポスト、電気掃除機、動物園、ソースさし。もちろんそうでないものもある。例えば鼠取り。《…略…》後足を針金にはさんだまま、鼠は四日めの朝に死んでいた。彼の姿は僕にひとつの教訓を残してくれた。 物事には必ず入口と出口がなくてはならない。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......た。「縦と横」ともう一人が言った。「上と下」「表と裏」「東と西」「入口と出口」僕は負けないように辛うじてそう付け加えた。二人は顔を見合わせて満足そうに笑った。 入口があって出口がある。大抵のものはそんな風にできている。郵便ポスト、電気掃除機、動物園、ソースさし。もちろんそうでないものもある。例えば鼠取り。 アパートの流し台の下に鼠取りを仕掛けたことがある。餌にはペパーミント・ガムを使った。部屋中を捜しまわった挙句、食べ物と呼び得るものはそれ以外に見当らなかったか......<中略>......鼠だった。人間にすれば十五、六といったところだろう。切ない歳だ。ガムの切れ端が足下に転がっていた。 つかまえてはみたものの、どうしたものか僕にはわからなかった。後足を針金にはさんだまま、鼠は四日めの朝に死んでいた。彼の姿は僕にひとつの教訓を残してくれた。 物事には必ず入口と出口がなくてはならない。そういうことだ。 線路は丘陵に沿って、まるで定規でもあてたようにぐいと一直線にのびていた。遥か先には雑木林のくすんだ緑が、紙屑でも丸めたような形に小さく見える。......
単語の意味
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵(すがた)
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵・・・1.身体の形。からだつき。人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
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拱門型に刳 った出口
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漁師が網を張るように、塙の帰宅を待ち伏せ
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
暗がりに巣を張り巡らせた毒々しい血吸い蜘蛛のように(罠を張って待ち伏せる)
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
山蛭 のようにティエンを待ちかまえている
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
ほとんど何もせず、 蜘蛛 が巣に 餌 のかかるようにじっと待っていた
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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歯車が食い違ったようなとどこおり
小島 信夫 / アメリカン・スクール amazon
(スランプ)うんざりだ、と彼はもう一度、苦いものを嚙みしめるように繰り返した。そして、その一言が、自分の体にどんな影響を及ぼすのかを想像して不安になった。「スランプ」というのの始まりは、案外こういう感じなのではあるまいか。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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