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自分が佃に行届いた看護をしようとするのも愛からではない。自分が冷酷でありたくない――つまりは自己満足のためだ。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:82% 作品を確認(青空文庫)
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偽善者・裏の顔・本性
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前後の文章を含んだ引用
......にこのことを思い出すことがあった。心が眼をみはって、気軽そうに物を云っている二人の心底の恐ろしい暗さを照した。――伸子は急に苦しくなって、唇がすくむのを覚えた。自分が佃に行届いた看護をしようとするのも愛からではない。自分が冷酷でありたくない――つまりは自己満足のためだ。伸子にそうささやくものさえあった。自分がもっと生一本な人間であったら、このような仁者ぶりは蹴とばしたろう。 全く自然にやりかけていた自分の単純な行為まで、変に偽......
単語の意味
満足(まんぞく)
満足・・・1.自分の思い通りになって、不満がないこと。これ以上注文のつけようがないこと。申し分がないこと。
2.十分なこと。完全なこと。
2.十分なこと。完全なこと。
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緋色に乾いた唇が狼のようにガックリと開いて、白茶気た舌がその中からダラリと垂れました。何者かを嘲 けるように……それは平生の謹厳な、紳士的な若林博士を知っている者が、夢にだも想像し得ないであろう別人の顔……否……彼がタッタ一人で居る時に限って現われる悪魔の形相……。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
あの御仁は人間の皮を着た蝮(まむし)だ。
井上 ひさし / 腹鼓記 amazon
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緑子は人に自分の体がちょっとでも触れぬように警戒というか、見えぬ膜のなかに自分を入れて少しずつよじらせてるように見えた。
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
テレビでも観るかのように傍観者を決め込んでいる。
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