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上信越道に乗ってしばらくすると、連なる山々が見えた。秋晴れの空がこれでもかというほど青く高いせいで、山並みの輪郭がくっきりと浮かび上がり、目の前にずんずん迫ってくるようだった。
本谷 有希子 / 異類婚姻譚 ページ位置:79% 作品を確認(amazon)
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......かと思ったが、何も言わないので、私も聞こえていないふりをした。出発した瞬間、キャリーバッグの中でサンショが小さく鳴いたが、私はそれも聞こえなかったふりをした。 上信越道に乗ってしばらくすると、連なる山々が見えた。秋晴れの空がこれでもかというほど青く高いせいで、山並みの輪郭がくっきりと浮かび上がり、目の前にずんずん迫ってくるようだった。こんな状況でなければ、拍手でも送りたいような見事な景色である。 下道に降り、ナビに従ってひたすら山に向かって進んだ。まとまって建っていた家々がどんどん間隔を空け......
単語の意味
秋晴れ(あきばれ)
秋晴(しゅうせい)
暫く・姑く・須臾(しばらく)
秋晴れ・・・秋のすがすがしく晴れわたった天気。秋の空がすっきり晴れわたっていること。
秋晴・・・秋晴れ。秋の、よく澄んで晴れ渡った空のようす。
暫く・姑く・須臾・・・1.長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
2.ちょっと待った!
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