(馬のあとを)太った 銀 蠅 が、ぎらつきながらそのあとを追っていった。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:7% 作品を確認(amazon)
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馬
蚊・ハエ
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前後の文章を含んだ引用
......が振り返った。ただなんとなく声をかけたのであった。急に気恥かしくなって、信雄は意味のない笑いを男に投げかけた。男も笑い、そのまま馬のたづなを引いて歩いていった。太った銀蠅が、ぎらつきながらそのあとを追っていった。 馬は船津橋の坂を登れなかった。何度も試みたが、あと一息のところで力尽きるのである。馬も男も少しずつ疲れて焦っていく様子が伝わってきた。車も市電も道行く人も、み......
単語の意味
蠅・蝿(はえ)
銀(ぎん)
蠅・蝿・・・ハエ目ハエ亜目ハエ下目に属する昆虫の総称。羽は二枚で触角は太くて短い。食べ物などにたかり、伝染病を媒介する。長い口先を使って液体などを舐める。幼虫はいわゆる「うじ」。不快なもの、五月蝿(うるさ)いものの代名詞にも使われる。
銀・・・1.金属元素のひとつ。元素記号Ag、原子番号47。金よりわずかに軽く、白く光って美しい艶(つや)をもつ金属。金属中最も熱と電気の伝導性が高い。空気中では酸化しないが、硫黄の化合物にあうと黒色に変わる。
2.銀メダルの略。
3.銀色の略。しろがね色。
4.将棋の、銀将の略。
2.銀メダルの略。
3.銀色の略。しろがね色。
4.将棋の、銀将の略。
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馬の表現・描写・類語(地上の動物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
まるで毛皮のズボンをはいたような逞ましい輓馬(ばんば)
森田 たま / もめん随筆 amazon
牛や豚には申しわけないが、馬は彼らよりはるかに利口そうな顔をしている。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
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蚊・ハエの表現・描写・類語(昆虫・虫のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(ひしめく蠅が)漣が渡るように、揺れて動く。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
ひしめく蠅が、漣(さざなみ)が渡るように揺れて動く
大岡 昇平 / 野火 amazon
荷車に山のように白い豆腐のおからが盛りあげて、蠅 がゴマのようにはじけている。
林芙美子 / 新版 放浪記
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「昆虫・虫」カテゴリからランダム5
(みみず)暗い土の上に水のような色でも広がるように、じいいという煙のような声が立ち浸みている。
鈴木 三重吉 / 桑の実 amazon
つららのように下っている蜘蛛の巣
椎名 麟三 / 永遠なる序章 amazon
(蜜蜂の巣が)飾り玉のようにまん丸に蜜蜂が群れて止まっていた。
火野 葦平 / 麦と兵隊「土と兵隊・麦と兵隊 (新潮文庫)」に収録 amazon
「地上の動物」カテゴリからランダム5
お地蔵さんのように座布団の上で微動だにしない
本谷 有希子 / 異類婚姻譚 amazon
先が二つに割れ、絶え間なくめろめろ動く炎のような蛇の舌
畑 正憲 / 天然記念物の動物たち amazon
(象の鼻は)さなだ虫のように巻いたりほぐれたりする。
鼻の頭も動物学教科書のさなだ虫の頭に似ている。
川端 康成 / 春景色「伊豆の踊子・温泉宿 他四篇 (岩波文庫)」に収録 amazon
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