やや酸味のある調味料が、野菜が砕けたスープになじみ、その味がかろうじて固形を保っている具にも浸透。ほどよい塩分がダシと出会って相乗効果を生み出し、アクセントとしてクリームが芳醇な味わいを奏でる。

できたてグツグツのボルシチは、ゴロッと大きな牛肉がホロッとくずれ、ビーツやジャガイモもすっかり柔らかく素直に。あっさりめでほっこり体に染み渡るスープは、なんともやさしい口当り。

ボルシチは正確に言えばロシアではなくウクライナの料理。ロシアとウクライナは隣接していることもあって、文化を共有している国々なのだ。

茶褐色のスープに純白のクリームが浮いている。具はビーツと玉ねぎ、カブ、鶏肉などが入っているようだ。油がたっぷりと入っているように見えたが、むしろ油は少なめで、表面に膜を作っているのは溶けた野菜の繊維と調味料だった。

ビーツが必ず入っているので、真っ赤になる

ブランデーを少々たらして燃す。

さわやかな酸味が食欲をそそる

あつあつをフーフーしながらいただく

グラタンに使うマカロニは、８分なり１０分なりの時間をかけて茹であげるコシの強いタイプでないともの足りない

魅惑的な色をしたスープ