酒は、その傍の酒瓮 の中で、薫 ばしい香気を立ててまだ波々と揺 いでいた。
横光利一 / 日輪 ページ位置:8% 作品を確認(青空文庫)
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水面・海面
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前後の文章を含んだ引用
......」 膳夫は彼の傍から隣室の方へ下がっていった。やがて、数種の行器 が若者の前に運ばれた。その中には、野老 と蘿蔔 と朱実 と粟とがはいっていた。楤 の木の心から製した醨 の酒は、その傍の酒瓮 の中で、薫 ばしい香気を立ててまだ波々と揺 いでいた。若者は片手で粟を摘 むと、「卑弥呼。」と一言呟いた。 そのとき、君長 の面前から下がって来た一人の宿禰 が、八尋殿 を通って贄殿の方へ来た。彼は痼疾 の中風症に震える老躯 ......
単語の意味
香気(こうき)
香気・・・いいにおい。素敵な香り。
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魚群が海面に大きく白い皺をひろげる
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(道頓堀川)あぶくこそ 湧くことはないが、ほとんど流れのない、粘りつくような光沢を放つ腐った運河なのであった。
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