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見詰めても、もう眼が痛くならない光の落ちついた夕陽が、銅の襖 の引手のようにくっきりと重々しくかかっている。
岡本かの子 / 金魚撩乱 ページ位置:40% 作品を確認(青空文庫)
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夕日・西日
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前後の文章を含んだ引用
......京を出てからもう二年目の秋だな」 復一は、鏡のように凪 いだ夕暮前の湖面を見渡しながら、モーターボートの纜 を解いた。対岸の平沙 の上にM山が突兀 として富士型に聳 え、見詰めても、もう眼が痛くならない光の落ちついた夕陽が、銅の襖 の引手のようにくっきりと重々しくかかっている。エンジンを入れてボートを湖面に滑 り出さすと、鶺鴒 の尾のように船あとを長くひき、ピストンの鼓動 は気のひけるほど山水の平静を破った。 復一の船が海水浴場のある対岸の......
単語の意味
夕日・夕陽(ゆうひ)
銅(どう)
夕日・夕陽・・・夕方の太陽。入り日(いりひ)。
銅・・・金属元素のひとつ。元素記号Cu、原子番号29。赤っぽい金属。叩いたり引っ張ったりすることで、壊れず形を変え、熱と電気をよく通す。湿った空気中で酸化し、緑青色に変化する。電線や貨幣、銅製器具などの素材になる。あるいは青銅や黄銅などの合金にして使用される。
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夕陽が葉を撫でるようにオレンジ色の匂いを振りまいている。
朝井 リョウ / 僕は魔法が使えない「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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ゆっくりと、夜が満ちてくる。窓あかりの住宅街、夕げの気配。山なみのような家影。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
あけがた近くの青ぐろいうすあかり
宮沢賢治 / 風の又三郎
窓のむこうを夕陽が落ちかかっています。それはあの大連の満鉄病院でわたしが病室からよく眺めたものとそっくりに大きく赤く燃えていました。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
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