なぜこれがひぐらしだと分かるのかと言えば、夕方の効果音として映画やゲームでお馴染みだからだ。カナカナカナという切なげな鳴き声は、実際には周囲360度からまんべんなく響いてきて、映画よりも余程映画らしい。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 ページ位置:34% 作品を確認(amazon)
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蝉(せみ)
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前後の文章を含んだ引用
......めてしまったような気恥ずかしさと妙な誇らしさを感じながら、俺は大樹に向かって歩いていった。 本物のひぐらしの鳴き声を、もしかして俺は初めて聞いたかもしれない。 なぜこれがひぐらしだと分かるのかと言えば、夕方の効果音として映画やゲームでお馴染みだからだ。カナカナカナという切なげな鳴き声は、実際には周囲360度からまんべんなく響いてきて、映画よりも余程映画らしい。 バサバサと大きな音をたて、ふいに目の前の茂みからスズメの群れが飛び立った。鳥は木にいるものと思い込んでいた俺はぎょっとするが、四葉は追いかけたりくるくると回っ......
単語の意味
馴染む(なじむ)
馴染む・・・慣れる。慣れて違和感がなくなる。いい感じに調和する。すっかり親しみを感じるようになる。
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蝉(せみ)の表現・描写・類語(昆虫・虫のカテゴリ)の一覧 ランダム5
裏の丘陵は一ぱい蝉時雨で、丘が動き出しそうだ。
岡本 かの子 / やがて五月に「岡本かの子全集〈4〉 (ちくま文庫)」に収録 amazon
油蝉が油を煮るように喧しくなき出した。
平林 たい子 / 施療室にて「こういう女・施療室にて (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
油を焦がすようだった蝉の音も次第に消えて行く
水上 瀧太郎 / 山の手の子「俤 (百年文庫)」に収録 amazon
鼻のつまったようなみんみん蝉の声
長塚 節 / 土 amazon
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「昆虫・虫」カテゴリからランダム5
真上から、直射日光を残された四人にあてている。土下座した四人の影が黒く地面にうつり、蟬がまた、その光った空気を裂くように鳴きはじめる。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
何万という虫の声が地鳴りのように湧き起こる草原や林だけになった。《…略…》虫だけが地表を被いつくしていた。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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