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男はすっかり萎んだ風船となり果てていた
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 ページ位置:54% 作品を確認(amazon)
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がっかり・落胆する
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前後の文章を含んだ引用
......男の頭とは、ほんの少ししか離れていなかった。踏み潰す直前だった。 運転席から降りてくると雪子が、しれっとした顔で、「うちの息子に手を出したら轢く」と口にした。 男はすっかり萎んだ風船となり果てていたので、それを置いたままにして、響野たちはその場から立ち去った。 帰りの車の中でしきりに成瀬が感心した。「凄い芸当だな。ぎりぎりのところで停車した。あと一歩で頭を......
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