日本語表現インフォ：ピンとくる言葉や描写が見つかる辞典

TOP > 風景表現 > 時間帯（朝・昼・夜） > 夜

TOP > 風景表現 > 地上・陸地 > 町並み・集落

低く、広く、だんだんに盛りあがってゆく皆の揃った唄声のように、幾百幾千の長屋がどんなに圧（おさ）えられてももっと低く、もっと低くおしだまって、闇底にうずくまっていた。

徳永直 / 太陽のない街　作品を確認（amazon）

この表現が分類されたカテゴリ

夜町並み・集落

しおりに登録する

前後の文章を含んだ引用

no data

ここに意味を表示

夜の表現・描写・類語（時間帯（朝・昼・夜）のカテゴリ）の一覧ランダム５

月も風もさえぎられて、むし暑い暗がりが、絶えまなく藪蚊（やぶか）に刺されながら、酸（す）えたようによどんでいる。

芥川龍之介 / 偸盗

（暗黒の平原を汽車で行く）夜の中に幽かに水平線のみが見え、時折り過ぎた丘陵は波のうねりのように見える。

関連カテ夜丘陵・小山・小高い丘

昼間の日のほとぼりがまだ斑（まだ）らに道に残っている

梶井基次郎 / 冬の蠅

夕陽の名残がほとんど消えつつある。もうすぐ夜が来る。

新海誠「小説君の名は。 (角川文庫)」に収録　amazon関連カテ夕方夜

動いているのか放置されているのかわからない重機が何台か、眠っている生き物みたいに暗がりで蹲っていた。

村田沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録　amazon関連カテ夜トラック・重機シルエット・影絵

このカテゴリを全部見る

町並み・集落の表現・描写・類語（地上・陸地のカテゴリ）の一覧ランダム５

高級住宅街というのは夜になっても偉そうだ

伊坂幸太郎 / 砂漠　amazon関連カテ夜景・夜の眺め町並み・集落

遊女屋の行燈（あんどん）が、椿（つばき）のように白く点々と見えている。

林芙美子 / 新版　放浪記関連カテ街灯・外のあかり町並み・集落

三方を険しい岩山で囲まれた断崖絶壁にある町

線路と直角に交わる格好で、商店街が東に伸びている

関連カテ商店街・アーケード町並み・集落

右隣にも、ほとんど同じ造りの家が二棟建っていた。たぶん、同じ大家が建てた借家だろう。

翔田寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録　amazon関連カテ家の佇まい・外観町並み・集落

このカテゴリを全部見る

「時間帯（朝・昼・夜）」カテゴリからランダム５

階下の台所から夕方の美味（おい）しそうな匂いと音がしている。

林芙美子 / 新版　放浪記

西日が庭の木立を光と影に分けていた。

小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録　amazon

一本の落葉樹が裸の枝に朱色の実を垂れて立っていた。その色は昼間は白く粉を吹いたように疲れている。それが夕方になると眼が吸いつくばかりの鮮やかさに冴える。

梶井基次郎 / 冬の蠅関連カテ夕方木の実（風景）

わたしたちの他には、誰も歩いていなかった。時々通る車の音さえどことなく柔らかく、決して静けさを破らなかった。二人の靴音だけが、心地よいアクセントになって、アスファルトに響いていた。

小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録　amazon関連カテ静けさ・静寂足音・靴音夜のしじま(静けさ)

うっすらと赤みを帯び始めた川面

宮本輝 / 螢川「螢川・泥の河（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ川夕方水面にうつる光

「地上・陸地」カテゴリからランダム５

岩のように意思のない存在

その時夕刊の紙面に落ちていた外光が、突然電燈の光に変って、刷（すり）の悪い何欄かの活字が意外な位鮮（あざやか）に私の眼の前へ浮んで来た。云うまでもなく汽車は今、横須賀線に多い隧道（トンネル）の最初のそれへはいったのである。

芥川龍之介 / 蜜柑関連カテ電車・汽車洞窟・ほら穴・トンネル

雨に打たれることのない庇の下など、土は黄粉（きなこ）のようにポクポクであった。いくらでも水を吸った。

宮本百合子 / 伸子

童話に出てくる都市のような美しい町

遠藤周作 / 何でもない話　amazon

何といっても浅間の美しさは限りなかった。美しいというよりは、いっそなまめかしい。怠惰な裸女の寝姿のようだった。

坂口安吾 / 佐久の夕映「日本の文学〈第63〉坂口安吾,織田作之助,檀一雄 (1969年)　白痴・道鏡・堕落論・他６篇　夫婦善哉・放浪・世相・他５篇　花筐・佐久の夕映・誕生・他３篇」に収録　amazon

同じカテゴリの表現一覧

時間帯（朝・昼・夜）の表現の一覧　

地上・陸地の表現の一覧　

風景表現大カテゴリ

表現の大区分