正面には清澄な空気をつんざいて、噴火山が濃い小豆 色に聳え立っていた。頂の煙が、揺がず立ち昇っている。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:72% 作品を確認(青空文庫)
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山
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前後の文章を含んだ引用
......されては大変という勢いでさえぎった。 「もちろん大丈夫よ。でも、明日念のためによく伺ってくるわ。――大丈夫にきまっているから行きましょうよ、ね、やめないでね」 正面には清澄な空気をつんざいて、噴火山が濃い小豆 色に聳え立っていた。頂の煙が、揺がず立ち昇っている。煙草畑、矮樹林 、そうかと思うと、また煙草畑。勾配が急になるにつれ、左右に青木ヶ原の爽快な地平線の眺めが、数十里の彼方まで拡がった。伸子らの自動車は、底力のこもっ......
単語の意味
擘く・劈く(つんざく)
清澄(せいちょう)
擘く・劈く・・・強い力で破り裂く。突き破る。
清澄・・・清らかな澄みきっているさま。
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山の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
山の全(まった)き姿を淡い夕映の空がくっきりと濃深縹色(ふかはなだいろ)に描き出した
川端 康成 / 雪国 amazon
神去山が遠く、夕方の空に稜線を浮かびあがらせている。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
小松の茂った山が盆を伏せたように煙る
水上 勉 / 雁の寺 amazon
美しい山はだは、ひきむかれたようにいたいたしく、赤土がむきだされていました。
松谷 みよ子 / 黒い蝶「黒い蝶・花びら (講談社文庫 ま 2-4)」に収録 amazon
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「地上・陸地」カテゴリからランダム5
なだらかな丘陵地帯に広がるニュータウンを上から眺め渡すと、団地の建物や一戸建ての家屋は、丘の表面に貼りつけただけのように見える。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
見渡す限り人家のない僻地
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
田畑が成す緑の景色に駅舎や道路など新しい建造物の灰色が囲まれ、自然と人工の調和が彼には近未来を感じさせた。
羽田 圭介「ミート・ザ・ビート (文春文庫)」に収録 amazon
小道を抜け終わった時、いきなり海が目に飛び込んできた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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