天丼のうまさはてんぷらと濃いダシと白飯の調和の中になる

マグロの赤身が鉄を熱して真っ赤になった焼きがねを連想させることからその名がついた鉄火丼。したがって、脳天にじんと痺れるほどの強いわさびを添える。

ふっくらと蒸された飯全体に鰻のエキスが染み渡り、香りもよく、豪勢な味覚

丼ものの手にずしりとくる感覚、手の平に伝わるほのかな温かさで、手という感覚からもうまさを感じることができる

びっしり敷き詰められたいくらの下敷きになって米粒が行方不明といういくら丼

温かいご飯のうまさが身にしみる

肌をするする撫でられるような具合の酸味。酢飯と玉子の甘みがホロホロ交じり合った味わいが丁度舌いっぱいに乗る感じ。一つ食べると体を母に寄り添いたいほどの、おいしさとやさしさが子供の私の身に湧いた。

米はパサパサした、いわゆる外米

冷や飯はざるにあけて水でよく洗う。米の粘りをとり、さらりとした口当たりにするためである。

ライスカレーは西洋と日本の文明がひとつの皿に盛られ、文明開化の香りがする