堤防の上に立って見る浜辺はぼんやりと白い闇だった。海は真っ黒で、時折レースのふちどりがちらちら光った。
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:97% 作品を確認(amazon)
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夜の海
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前後の文章を含んだ引用
......とりで目の前の浜へ散歩に行った。 コートを着込み、ストッキングも重ねたが叫びたいほど寒い。私は缶コーヒーを買って、ポケットに入れて歩いた。とても、あたたかい。 堤防の上に立って見る浜辺はぼんやりと白い闇だった。海は真っ黒で、時折レースのふちどりがちらちら光った。 冷たい風が吹きすさび、頭がきーんとするような夜の中、浜へ続く暗い階段を降りていった。砂が、ひんやり、さくさくしていた。海に沿って、私は、缶コーヒーを飲みながら......
単語の意味
レース
レース・・・1.透かし模様のある薄い布。薄かったり小さな隙間が多かったりして向こう側が見えるつくりの布。「レースのカーテン」
2.競い合うスポーツ競技。ゴールを目指して争うこと。
2.競い合うスポーツ競技。ゴールを目指して争うこと。
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夜の海の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
もう真っ暗で人けもなく、海ばかりが黒く大きく感じられる
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
海は、眠った町を守りするように、夜じゅう鳴りつづけていた。
阿川 弘之 / 夜の波音 amazon
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「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
ところどころに船が湊泊する船溜り が膨らんだように川幅を拡 げている。
岡本かの子 / 河明り
緑色の丘にふちどられて澄みわたっている内海の波一つたたぬ海面
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
小川のせせらぎが、どこか遠くから響いてくるように眠たげ
山本 周五郎 / やぶからし amazon
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